交通事故のご相談の中には、けがそのものだけでなく、事故後の心身のご負担から、ご自身で手続きを進めることが難しくなってしまう方がいらっしゃいます。

このページでは、事故前から療養中で、連絡を取り合うこと自体がご負担だった依頼者様に、当事務所がおよそ3年半にわたって寄り添い、最終的に後遺障害等級の認定を得ることができた事例をご紹介します。効率だけを考えれば「割に合わない」案件だったかもしれません。それでも私たちが歩みを止めなかった理由を、経過とともにお伝えできればと思います。

※プライバシー保護のため、お名前・病院名・お住まいなど個人が特定される情報は伏せ、内容の本質を損なわない範囲で記載しています。


ご依頼のきっかけ

歩行中に車と接触し、左足を脱臼骨折。緊急搬送され、入院・手術を受けられた重傷の事案です。依頼者様は事故の前から療養中で、電話や書類のやり取りがご負担な状況にありました。保険会社との直接のやり取りを続けることが難しく、当事務所にご相談いただきました。


3年半にわたる伴走の経過

連絡が途絶えがちな中で、対話の糸を絶やさない

ご依頼の当初から、依頼者様は電話でのやり取りが苦手で、こちらからご連絡しても折り返しをいただけない局面が何度もありました。そこで私たちは、ご本人のご希望に合わせてメールを基本の連絡手段としつつ、状況に応じて電話やSMSも使い分け、ご負担にならない頻度とタイミングを探りながら対話を重ねていきました。

同時に、ご家族にも第二の窓口としてご協力をお願いし、ご本人と連絡がつかないときはご家族を通じて確認できる、二重の連絡ルートを整えました。この体制が、その後の長い伴走を支える土台になりました。

遠方への転居と相次ぐ転院——複数の医療機関の記録を横断して整理

治療の途中で、依頼者様はご事情により他県へ転居されました。それに伴い通院先も変わり、その後も症状の経過に応じて複数の医療機関を移られることになりました。

転院のたびに必要となるのが、同意書の取り付けや、診断書・診療報酬明細書・画像データの収集です。依頼者様お一人でこれらを管理するのは大きな負担になります。そこで当事務所が中継役となり、それぞれの病院とやり取りをしながら、散らばりがちな医療記録を一つひとつ取りまとめ、後の後遺障害申請に耐えられる形へと整理していきました。

弁護士が2度、現地へ。医師面談に同席し、診断書を精緻化

連絡が途絶えがちな状況を打開し、依頼者様のご意向を正確に確認するため、代表弁護士が遠方のご自宅まで足を運びました。ベッドから起き上がることが難しい状態の中でも、症状固定や手術についてのお気持ちを、時間をかけて一つひとつうかがい、今後の方針をご家族と一緒に固めていきました。

その後、手術のために首都圏の病院へお越しいただく日程調整や、入院・支払いに関する書類のやり取りをお手伝いし、痛みが残る中で症状固定のタイミングを慎重に見極めていきました。そして症状固定の見通しが立った段階で、弁護士が改めて現地へ赴き、後遺障害診断書を作成いただく医師との面談に同席しました。

可動域の記載を粘り強く確認し、「健側の4分の3以下」を的確に示す

後遺障害の等級は、診断書にどのような数値・所見が記載されるかで結果が大きく変わります。この事例では、足関節の可動域が争点になると見込まれました。

そこで、医師と面談し、可動域の測定方法や記載内容を書面で具体的にご相談し、健康な側(右足関節)と比べてどの程度制限されているのかが正確に伝わるよう、記載を詰めていきました。最終的に、負傷した左足関節の可動域が健側のおよそ4分の3以下に制限されていることが診断書上で明確に示され、これが等級認定の決め手となりました。

Official Japanese document about automobile liability insurance posthumous disability grade notice, featuring a form with certificate number, incident date, claimant, and disability grade tables.
下肢可動域制限 12級7号

なぜコストを度外視してでも「寄り添う」のか——当事務所が大切にしている3つの姿勢

①心理的ハードルを乗り越えるまで、コミュニケーションを絶やさない

交通事故の被害者の方は、引きこもりがちになったり医療への不信を抱えたりして、合理的な説明だけでは一歩を踏み出せないことが少なくありません。この事例でも、こちらからの連絡が途切れそうになる局面が何度もありましたが、電話・SMS・メールと手段を変えながら、ご負担にならない頻度とタイミングを探りつつ、対話を重ねていきました。

この「何度も話をする時間」自体が、被害者の方の不安を少しずつ和らげ、「もう少し頑張ってみよう」という気持ちを取り戻す支援になっていきます。

当事務所では、効率だけを優先して「反応がないから終わり」と線を引くのではなく、依頼者様が「いつでも相談していい」と感じられる接点を維持することを、何よりも大切にしています。

②医療・保険の専門領域まで踏み込み、窓口として負担を引き受ける

後遺障害の認定を受けるためには、診断書の記載・画像検査の内容・等級の基準など、医療と保険の双方にまたがる専門知識が欠かせません。主治医にどの症状や可動域制限を強調してもらうべきか、どの検査が必要かをご本人が判断するのは現実的ではなく、保険会社からの技術的な照会に答えることも大きな心理的負担になります。

この事例では、採算を度外視して遠方の病院まで出張し、主治医と面談して診断書の内容を具体的に相談したほか、保険会社からの度重なる問い合わせについても、事務所が窓口となって整理・回答していきました。こうした「法律の外側」の領域まで踏み込んで動くことで、依頼者様がお一人で抱え込むストレスとリスクを、できる限り事務所側が背負うよう心がけています。

③長期案件でも見捨てず、採算より依頼者の安心を優先する

後遺障害の等級認定は、数か月で結論が出ることもありますが、この事例のように3年半に及ぶ長期戦になることもあります。検査の予約調整、画像データの取り寄せ、保険会社との往復書簡など、時間と手間ばかりがかかる作業が積み重なり、事務所としては決して「儲かる案件」とは言えません。

それでも当事務所が対応を続けたのは、「時間がかかっても、最後まで寄り添うこと自体が依頼者様の安心につながる」と考えているからです。結果として等級が認定されましたが、私たちが一番お伝えしたいのは数字よりも、「長期案件でも見捨てない事務所でありたい」というスタンスそのものです。


3年半の伴走の結果——後遺障害12級7号の認定

左足関節の機能障害として、12級7号が認定

こうした積み重ねの結果、依頼者様には後遺障害等級として「別表第二 第12級7号」(1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの)が認定され、224万円の自賠責保険金が支払われることになりました。

なお、左足のしびれ(末梢神経障害)については、痛みが続くつらい症状であるにもかかわらず、これを裏づける客観的な医学的所見が乏しいとして、残念ながら等級には反映されませんでした。だからこそ、可動域制限を機能障害として的確に立証できたことが、この結果を分けたと考えています。

認定はゴールではありません——ここから任意保険会社との賠償交渉へ

後遺障害等級が認定されたことで、まずは自賠責保険金を依頼者様にお振り込みできる段階に入りました。長く不安の中で過ごしてこられた依頼者様に、賠償交渉の決着を待たずに、一区切りとなるお金をお届けし、当面の生活の安心を受け取っていただけること——これも、長い伴走の中で私たちが大切にしてきた到達点の一つです。

ただ、後遺障害等級の認定はあくまで通過点です。自賠責保険では賄いきれない損害について、加害者側の任意保険会社との賠償交渉を進め、最も賠償額が高くなる弁護士基準(裁判基準)での傷害慰謝料、後遺障害慰謝料、逸失利益などの獲得実現を目指します。

府中市で事故のことなら 弁護士が慰謝料を増額できる理由

弁護士が慰謝料を増額できる理由|弁護士が代理人となった場合、訴訟を提起されるおそれがあり、訴訟コストをふまえるとできるかぎり任意に解決したいと考え、裁判基準に…

ご家族から頂いた、忘れられないお言葉

認定のご報告をお伝えしたとき、長く支えてこられたご家族から、「等級が出るとは思わなかった。とても感謝しています」という趣旨のお言葉を頂きました。何年も一緒に悩み、あきらめずに歩んできた道のりが報われた瞬間であり、私たちにとっても忘れられないひとことになりました。


同じようにお悩みの方へ

私たちがしっかり寄り添って解決までサポートさせていただきます

「電話や書類のやり取りが苦手」「引っ越して通院先が変わった」「治療が長引いていて、この先どうなるのか不安」——そうした状況でも、後遺障害の等級認定をあきらめる必要はありません。ご本人が動けないときには、ご家族と力を合わせて進めていくこともできます。

当事務所は、時間がかかっても、依頼者様が安心できるところまで寄り添うことを大切にしています。お一人で抱え込まなくて大丈夫です。まずは、今のお気持ちとお困りごとをお聞かせください。

「このまま進めて大丈夫だろうか」と感じたら、早めにご相談を

この事案のポイントは、「連絡を取り合うことすら難しい状況でも、最後まで伴走を続けたからこそ、適切な等級にたどり着けた」という点にあります。

「治療をいつ終えればいいのか分からない」
「今の進め方で、後遺障害がきちんと認定されるのか心配」
「連絡や書類のやり取りが負担で、手続きが前に進まない」

そう感じていらっしゃるなら、その不安は見過ごせないサインかもしれません。後遺障害の認定は一度の手続きで結果が大きく変わり、やり直しには大きな労力がかかります。とりわけ可動域の測定や診断書の記載は、症状固定より前の準備が結果を左右します。だからこそ、症状固定の前——できるだけ早い段階でのご相談をおすすめします。

そして、この事例のように、ご本人が動くことが難しい状況でも、ご家族と力を合わせながら進めていくことは十分に可能です。「自分ひとりでは手続きを進めきれる自信がない」という方も、どうか一人で抱え込まないでください。

弁護士費用特約にご加入であれば、ご自身のご負担なく弁護士に依頼できるケースが多くあります。当事務所は交通事故・後遺障害案件を数多く取り扱っております。初回のご相談は時間無制限で無料、LINEでのご相談も歓迎しています。まずはお気軽にご連絡ください。

早期相談で見えてくる解決への道筋 

わかりやすく明確に解決までの道すじをお伝えしています

交通事故の被害に遭われた直後は、治療や仕事の両立、今後の補償など、様々な不安を抱えていらっしゃることと思います。特に後遺障害が懸念される場合、どのような準備が必要なのか、いつどのような対応をすべきなのか、明確な方向性が見えにくいものです。

当事務所では、初回相談の段階から、ご相談者さまの状況に応じた具体的な対応方針をお示しします。

医療機関の選択、必要な検査項目の確認や、リハビリテーションの確認、治療計画の提案まで、一つひとつ丁寧にアドバイスさせていただきます。

後遺障害認定に向けた準備では、症状経過の正確な記録方法から、日常生活での具体的な支障の記録まで、後の立証に必要となる情報を適切に残していくことが重要です。必要な診断書や画像検査の時期を見極め、後遺障害診断に向けた医学的根拠を適切に収集していきます。

事故の賠償金で損をしない 府中の事故に強い弁護士がポイント解説

当事務所では、、被害者に寄り添うきめ細かい対応を行っております。ここでは、被害者がどのような状況におられるか下記の区別に従って、状況に応じた対応方法をお伝えい…

被害に遭われた方それぞれの状況は異なりますが、私たちは豊富な経験と専門的な知識を活かし、ご相談者さまに最適な解決への道筋を示し、その実現に向けて全力でサポートいたします。不安や疑問をお持ちの方は、まずは相談にお越しください。

選べる予約方法、一番かんたんはスマホから。24時間いつでもお申込みいただけます

時間が取れない、誰に相談すればいいかわからない、そんな悩みを抱えるあなたにピッタリのサービスが「事故 LINE初回無料相談」「事故 電話での初回無料相談」です。

LINE相談なら、いつでもどこでも、自分のペースで相談が可能です。

電話相談でしたら15分程度の即時のアドバイスを受けることができます。お気軽にお問い合わせください

その示談金、本当に 適正ですか? 多摩地域密着 / 交通事故に強い 弁護士法人あさかぜ法律事務所府中大國魂神社前事務所


著者:代表弁護士 吉岡 誠